ネアンデルタール人と新型コロナ重症化
Neanderthals and new corona aggravation
当ブログでも何度か触れたことがあるファクターX・・・
ヨーロッパでは再び新型コロナの感染が拡大し、再度、規制が強化され、効果がないとわかりつつもロックダウンをせざるを得ない状況下、海外ではとても考えられない映画館での映画鑑賞が可能な国、日本・・・
さらに、日本映画史上初めてという10日間で興行収益100億を超え、790万人の観客動員を記録した「鬼滅の刃」、ちなみにこの数値は、日本人口の6.5％が鑑賞したことになります。
ところで、映画館では密の状態にならないのか心配なところですが、これに関しても対策（映画館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン1））が取られ、現時点では心配ないということです。
あまりにも国により違いがありすぎで、日本政府としては様々な対策を行っていますが、政府の対策が功を奏しているとも思えず、日本人の生活習慣による違いなのかはたまた様々な要因が考えられている中、感染した場合の重症化のファクターがなんと4万年前に絶滅したネアンデルタール人と関係があるということが、Nature2）に発表されました。
最近の遺伝子関連研究1は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2（SARS-CoV-2）に感染した後の呼吸不全のリスク遺伝子座として、3番染色体上の遺伝子クラスターを特定しました。 2019年コロナウイルス感染症の入院患者3,199人（COVID-19）と対照者を含む別の研究（COVID-19 Host Genetics Initiative）2は、このクラスターがSARS-CoV-2感染および入院後の重篤な症状の主要な遺伝的危険因子であることを示しました 。 ここでは、ネアンデルタール人から受け継がれ、南アジアの約50％の人々とヨーロッパの約16％の人々が担っている、サイズが約50キロベースのゲノムセグメントによってリスクがもたらされることを示しています。
ざっくりいうと、ネアンデルタール人の遺伝子を持っている人は、感染すると重症化しやすいというもので、我々日本人はほとんどないということです。
コロナの重症化も遺伝子が関与しているとなると、もはや宿命ということになってしまいます。
ネアンデルタール人の遺伝子が今の私たちにどのように影響を与えているのか
The Neanderthals In Us: How Neanderthal Genes Influence Us Today from OIST on Vimeo.
東大を超えると言われているOIST(沖縄科学技術大学）の進化遺伝学者であるマックス・プランク進化人類学研究所所長兼OIST教授（アジャンクト）のスバンテ・ペーボ博士のお話
まとめ
Evidence that RNA Viruses Drove Adaptive
Introgression between Neanderthals and Modern
Humans
重症化はネアンデルタール人の遺伝子が関与している
ヨーロッパ諸国の第2波による再ロックダウンは、ある程度予想はしていたものの、人々に与えるストレスは相当のものと想像できます。
外国では、すぐに暴動が起っています。我々、日本人には考えられない行動ですが・・・
人々のストレスが爆発して社会が不安定化し、政府が信頼を失ってしまうと感染対策もできなくなり、治安も悪化して経済活動もウイルスに感染したごとく重症化してしまいます。
日本でも、ウイルスに感染しやすい時期に突入するので、感染拡大は十分予想されるところです。事実、寒さが増すにつれて右肩上がりに感染者が増えてきています。
引き続き、「マスク」「手洗い」「口腔内ケア」等の感染対策を行うことになります。
参考文献
1）映画館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン
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