新型コロナウイルスの空気伝播に対するマスクの防御効果

Effectiveness of Face Masks in Preventing Airborne Transmission of SARS-CoV-2

出典：Effectiveness of Face Masks in Preventing Airborne Transmission of SARS-CoV-2

新型コロナウイルスの感染予防に、「マスクは効果がある」のかあるいは「効果がない」のか？

マスクに関する確かなエビデンスがない中、全世界的に予防のためにマスクをすることがゴールドスタンダードとなった昨今、2020年10月21日に、「新型コロナウイルスの空気伝播に対するマスクの防御効果」について、東京大医科学研究所の河岡義裕教授（ウイルス学）や植木紘史特任助教らの研究グループが、新型コロナウイルスとマネキン人形を使った実験で興味ある知見を米国科学雑誌「mSphere」に発表しました。

この実験の面白いところは、今までは、マスクの性能についてはラテックスビーズや塩化ナトリウムを試験粒子として捕集効率について評価していたところを、感染性を持ったしかも本物の新型コロナウイルスを使用して実験をしたことです。

ある意味、リアリティのある実験です。

論文の末尾に、

マスクを密着させて適切に着用することの重要性の理解と、マスクの防御効果への過度の信頼を控え、他の感染拡大防止措置との併用を考慮する等の感染拡大防止に向けたガイドラインの作成に役立つことが期待されます。

新型コロナウイルスの空気伝播に対するマスクの防御効果より

と結んでいました。

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まとめ

実験結果は、確かなエビデンスがない時に考察されていたごとくある程度ウイルスを遮断できる結果でした。

当院としては、以前と同様に「予防措置原則を適用」して患者さんにはマスクの着用を奨励するスタンスです。

さらに、「手洗いの励行」と「口腔内ケア」もお忘れなく！

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参考文献

1）新型コロナウイルスの空気伝播に対するマスクの防御効果

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