新型コロナウイルスワクチン開発順調?
Is the development of the new coronavirus vaccine going smoothly?
新型コロナウイルスワクチン開発が順調の様です。
連日の新型コロナに感染する人の増加の報道、200人越えが当たり前となってしまった感染者、さらに、方針が煮詰まらないままスタートしてしまい感染者の関係で東京都民はNGという問題が山積なGo toキャンペーンなどあまり良いニュースがない中・・・
先日の7月20日に、新型コロナウイルスのワクチンの開発が順調に進んでいるという明るい兆しのニュースが舞い込んできました。
医学誌Lancetにワクチンに関して有望なレビューが2つされています。
アストラゼネカと英オックスフォード大学が共同開発中のワクチンの治験では、2回の投与を受けた被験者全員に免疫反応が確認されたというもので、さらに、頭痛と倦怠感以外は深刻な副作用は出なかったとしています。1)
このワクチンは、英国ではすでにフェーズ3の治験の段階で年末には実用化するために急ピッチで作業が行われていると言われています。
それにしても大丈夫なのかと心配になるほどワクチンの開発が異常な速さです。
また、中国カンシノ・バイオロジクスと人民解放軍の軍事科学院が共同開発しているワクチンの中期治験でも、安全性が確認されたほか、こちらは、1回の投与を受けた健康なボランティア508人の大半で免疫反応が起きたとしています。2)
ただし、アデノウイルスに対する既存の免疫が高レベルである人は、副作用が少ない傾向があるが、抗体を生成する能力が低いことを示していることがわかりました。また、T細胞応答を刺激する能力に参加者間で差は認められなかったとしています。
ワクチン開発はいよいよフェーズ3に
臨床試験がフェーズが3に入ったということは順調に行けば、もう少ししたらワクチンが実用化されることを示唆しています。
しかしながら、安全性と有効性を証明するには、高齢者や基礎疾患を有する重症化のリスクが高い人を含めた大規模な治験を行わなければなりません。
ちなみに、このステップで問題が生じるとすべて無しになってしまいます。
ワクチン候補のうち製品化に至るのはわずか6%で非常に難しいとされています。
無事製品化されることを祈るしかありません。
また、日本では厚生労働省の認可が必要なので、英国で認可されても日本での使用はもう少し先になりそうですねぇ?
ワクチンは有効なのか?
新型コロナウイルスは新型というだけで、要するに今までかかっていた風邪の原因であったウイルスと同じものです。
ウイルスは、RNAウイルスなので、簡単に変異してしまいます。
この変異が、毎年インフルエンザのワクチンをしなければならない理由です。
同様に、新型コロナも変異しますので、毎年ワクチンを打つことになることは容易に想像できます。
ワクチンの有効性は、インフルエンザと同様で、接種したから絶対に罹患しないというものではないと思われます。
ワクチンの安全性について
ワクチンは病原体を弱毒化するか不活化して製剤にして使用します。したがって、副作用が起こる可能性をゼロにすることはできません。
それ故に、ワクチンを接種することの効果と副作用による悪影響を天秤にかけてきちんと判断しなくてはなりません。
インフルエンザのワクチンは、任意で接種するものであることはすでにご承知のことと思いますが、新型コロナウイルスのワクチンの接種も同様になると考えられます。
ちなみに、医療従事者は、基本的に罹患することは許されない職種なので道義上、接種はマストになると思います。
ワクチンによる健康被害
ワクチンによる健康被害に対する制度があります。
定期接種の場合は、予防接種健康被害救済制度というものがあります。
任意接種の場合は、医薬品副作用被害救済制度があります。
まとめ
新型コロナウイルスのワクチンの治験は順調
参考文献
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