布マスクについて
About cloth mask
H Shaw布製マスクが各世帯に2枚配られるというニュースは、くしくも4月1日に発表されましたので、ほとんどの人がエイプリルフールと思ったはずです?
費用対効果や有効性を考えるとちょっと首を傾げたくなります。
ガーゼマスクは1枚200円つまり2枚だと400円それが5000万世帯に配るとしたら200億もかかることになります。さらに、郵送料もかかることになります。それだけのお金をかけても新型コロナ対策になるのでしょうか?
と言う声があちらこちらから聞かれてきています。
エビデンスからすると、布マスクは、全く効果がなくむしろ不衛生で感染のもとになると言われています。文献こちら
当ブログでも、マスク効果については何回かアップしましたが、
ところがです・・・
Facebookの石川美生子さんの投稿に興味ある記事がありましたので抜粋し編集、改変してご紹介します。
マスクにもアインシュタイン・・・
アインシュタインの有名な3つの論文、1つ目は宇宙に関する「相対性理論」、2つ目はミクロに関する「量子論」、3つ目はゆらぎの世界を論じた「ブラウン運動」が有名でしょうか?
新型コロナウイルスの感染の原因一つと言われている飛沫によるエアロゾルがこのブラウン運動に当てはまるのです。
ブラウン運動とは?
空気中に浮かんでいるエアロゾルなどの微粒子は、激しく動き回っている空気分子に衝突され、ランダムにはじかれる。これがブラウン運動です。
ブラウン運動により微粒子は「拡散」します。「拡散」したウィルスなどの微粒子を捕捉する際のデータがあります。大谷教授の「粒子の濾過のメカニズムについて」 https://www.env.go.jp/jishin/…/conf/waste_safety02/mat05.pdf P.8のグラフは、気体ろ過で粒子が捕捉される効率に関するもので、捕捉効率が最も低い粒子径はだいたい0.3μm前後。それよりも小さい粒子や大きな粒子は補足しやすい、つまり、小さいから通過してしまうわけではないと言う事を表しています。
さらに、いったん繊維と接触した微粒子は、ものすごくものすごく軽いので、「分子間力」という分子どうしが引きあう力が一番支配的になり、いったん繊維とくっついたら離れません(ハエトリテープと同じ意味合い)
石川美生子
マスクにおける粒子の捕集
その仕組みは「①慣性衝突、②さえぎり、③ブラウン拡散」の 3 つによるもので、細長い繊維の表面に粒子を付着させて捕集しています(図参照)。このうち、ブラウン拡散は粒子のサイズが小さくなるにつれて優勢に働くようになります。そのせいで、おおまかに言うと、0.1μm 程度ないしそれより小さい粒子では、多くの方の想像とは逆に、粒子が小さくなるほどフィルターに捕集されやすくなります。また、一部のマスクに用いられているフィルターでは、静電気力により粒子を繊維に引きつけ付着させ易くする工夫がなされており、小さな粒子の捕集能力を高めています。多くの場合、通常のマスクのフィルターであれば、小さい粒子を高い効率(明星が調査した Mask-1 の例 2)では、直径 0.025~0.21 μm の範囲で 97%以上の捕集効率)で捕集します。このように「ウイルスやアレルゲンは小さいので、マスク繊維の隙間を通り抜ける」という説明は根本的に間違っています。
エアロゾル学会より
実際の実験
慶應義塾大学理工学部の奥田知明准教授は、気体中の粒子を意味する「エアロゾル」の専門家として、ペーパータオルやハンカチを使い、小さな粒子をどれほど通さないかという内容の実験動画をこのほど作製し、共有サイトYouTube(ユーチューブ)で公開しています。
まとめ
ウイルスはマスクに捕集される
布製のマスクは衛生面に注意が必要
今回の政府から国民に配布されるガーゼマスクも効果がありますが、衛生面には注意が必要です。ウイルスがマスクに捕集されるとしても、過信は禁物で、適切な手洗いによる適切なマスクの取り扱いが基本となります。
もしかしたらマスクに関するCDCやWHOのスタンスが変わるかも知れません?
参考文献
明星敏彦. “PM2. 5 とマスク.” エアロゾル研究 28.4 (2013): 287-291.
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