COVID19に対するBCGのオフターゲット効果について
出典:Murdoch Children’s Research Institute
オーストラリア医療従事者にBCGの治験開始
オーストラリアのメルボルンにあるマードック子供研究所の所長であるキャスリンノースAC教授は、感染症の研究者がCOVID-19に対するBCGワクチンの多施設ランダム化比較臨床試験を行うことを発表しました。
臨床試験は豪州で医療従事者4000人を対象に半年間実施します。参加を申し出た医療スタッフは昨日の30日から順次、季節性インフルエンザと結核両方またはインフルエンザのみのワクチンを無作為に投与されています。
結果からエビデンスが得られれば、世界中の医療従事者に行われるかもしれません。
理由は、COVID19ウイルスに曝された最前線で医療従事者を保護するワクチンや予防的治療介入がないからです。
そこで、BCGのオフターゲット効果に注目が集まっています。
BCGとは?
BCGは結核を予防するワクチンの通称で、このワクチンを開発したフランスのパスツール研究所の研究者の名前を冠した菌:BacilleCalmette-Guerin(カルメットとゲランの菌)の頭文字をとったものだそうです。
オフターゲット効果とは?
ターゲット以外の部分に効果があるということです。つまり、本来の結核菌への効果以外に、その他の疾患に効果があるということです。
BCGは自然免疫を刺激する!
免疫には自然免疫と獲得免疫があります。
自然免疫は私たちが生まれつき持っている免疫機構です。
獲得免疫は、抗原に対して、Bリンパ球が抗体をつくったり、Tリンパ球がキラーT細胞をつくったりして抗原をやっつけてくれる免疫で、生後に獲得する能力なので獲得免疫と呼ばれます。
BCGは自然免疫を刺激するもっとも強力な物質らしく、自然免疫が強化されたことにより、他の感染症もある程度、防げるようになるのではないかと考えられています。
2016年に公開された系統的レビューでは、BCGワクチンには有益なオフターゲット効果があることが述べられています。
医薬品介入いろいろ
世界保健機関は、レムデシビルとクロロキンを含む医薬品の安全性と有効性をテストするための連帯試験を開始しました。(3月31日)
エスカランテ氏によると、この試験にはロピナビルとリトナビルの組み合わせ、およびインターフェロンとの組み合わせも含まれます。製薬会社のように薬が注目されているスクランブルウイルスの流行のための治療法を見つけること。試験は今後数か月以内に実施され、フィリピン、モンゴル、マレーシアが治験への参加に関心を示しています。
まとめ
BCGが医療関係者に接種されるかも知れない?
医薬品介入がいろいろ試行錯誤されている
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