10月の診療予定のお知らせ

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10月は、木曜日日曜日休診日になります。よろしくお願いします。

ゴールとしての集団免疫は?

昨年の今頃は、新型コロナに対する免疫を獲得してしまえば、感染はほぼ抑え込めるという「集団免疫」とワードが呟かれ、そのためにはワクチンが必要不可欠であり、ワクチンを接種して集団免疫が出来れば新型コロナは終息するだろうと世界中が「ワクチン」=「終息」というゴールに向かっていました。

日本政府や分科会も、ワクチンの接種やウイルス感染によって人口の60~70%が免疫を獲得すれば社会は集団免疫で以前のような平常に戻るだろうと考えていました。ところが、世界中でワクチン接種が行われ、イスラエルのように接種可能な12歳以上の約78%が2回のワクチン接種を済ませている国でも、ブレークスルーによる感染が発生し、最近では死者数も増加し始めています。

あれ、おかしいなぁ?集団免疫が・・・

ゴールとしての集団免疫は今や”マボロシ”

これらの現象は、現在、接種されているワクチンは、従来株では問題はなく抑え込めていましたが、変異株(現在はデルタ株)には通用しないことを示唆するものです。

最近では、ワクチンの中和抗体は5ヶ月ぐらいしか効果がないことがわかってきました。

そして、中和抗体の値を上げるために、各国で3回目のブースター接種が行われ始めています。

ゴールとしてのワクチン接種による集団免疫は、今や”マボロシ”になってしまいました。日本の分科会も不可能という見解を示しています。

ワクチンのゴールは、感染予防効果発症予防効果はあまりなく、重症化予防効果のためにするようになってしまいました。

「高い感染力のある変異株の広がりとワクチン接種のいたちごっこ」の始まりを呈してきました。

全世界に、新型コロナは広がってしまったので、インフルエンザの様に毎年ワクチンを打つようになるのでしょうか?

近い将来、インフルエンザと新型コロナウイルスの混合ワクチン接種ということが容易に想像できます。

ワクチン・検査パッケージは大丈夫なのか?

日本政府は、経済活動優先の方に舵取りを行なうべく「ワクチン・検査パッケージ」の提示で、活動の制限を緩和しようとしています。

行動制限の緩和といいつつワクチンを接種していないとどこにも行けないのでワクチンの接種が必要になってしまいます。

政府は、諸外国で見られているワクチン接種7割の壁を突破する作戦として、ワクチン・検査パッケージをリークすることにより若者のワクチン接種率を上げようとしているのかもしれません?

「ワクチン・検査パッケージ」は、ある意味において「ワクチン接種強化作戦」とも言えます。

ワクチンによる効果は、重症化予防効果がメインになってしまった現在、ワクチンを接種しているがために重症化せず、逆にウイルスを撒き散らかしてしまうかもしれないワクチンを接種した感染者が「ワクチン・検査パッケージ」という免罪符で、行動が許された場所を闊歩し始めることになります。

この免罪符が原因で、人流の増加により年末には第6波が来るかもしれませんが、ワクチンの接種率が増加してきたためかこのところ感染者の減少傾向が認められます。

現在の感染者の減少の原因は、「ワクチン効果」と「人流の減少」と自宅待機やホテル待機で死亡者が発生することから、個人個人による今まで以上の「感染対策の強化」によるのではないかという見解です。

原因については、よくわかっていない様です。

ワクチンを接種することで、「個人的な防御」と「社会的な防御」がされることになります。さらに、そのほかの減少させる要因で、感染者数が減少すれば、問題となっている医療現場の逼迫は、ある程度改善できるものと思われます。

しかしながら、感染者の増加があるとすぐに医療の逼迫が起きてしまう現在の医療体制の改善は急務の様に思われます。

次期総理大臣に期待したいところです。

ワクチン・検査パッケージの検査は自己負担

「ワクチン・検査パッケージ」は、検査費用には公費は投入せず、自己負担で行うと政府は考えを示しました。1)

検査は、主にPCR検査を推奨し、検査後の陰性証明は72時間以内は有効です。また、PCR検査より簡易な抗原定性検査についても24時間以内は有効だとしています。

さらに、ワクチンを接種できない人は、検査の陰性証明があれば問題なしとしています。

検査は、主にPCR検査を奨励していますが、PCR検査は色々問題があるのでアメリカでは今年いっぱいで終了になります。

日本では、PCR検査一辺倒ですが、PCRの信頼度に対する疑問があることから日本もいずれ違う検査になると予想されます。

今後の収束の鍵を握るのは治療薬

治療薬に関しては、現在の薬は、中等度以上に有効な薬はありますが初期症状における経口薬がまだありません。

しかしながら、これに関しては明るいニュースが出てきています。

一番先行しているのがメルク社、2番目がファイザー社といったところで、日本の塩野義製薬は、治験が難しい薬を発売後に評価を行う条件で承認する制度の「条件付き早期承認」をしてしまう考えのようで、有事での禁じ手を使う荒技で年内に承認をしようとしています。

経口薬は早急に発売を予定している様ですが、治験が行われていない薬を承認してしまうのでちょっと微妙な感じが否めません。


参考文献

1) ワクチン接種が進む中における日常生活回復に向けた考え方 

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